大きな吹抜けとトップライトがお客様を迎える玄関
「玄関で見栄をはりたい人は手を挙げて!」と言われて、何人かの人は手をあげると思います。
玄関は家の象徴であり、一番最初にお客様が目にする家の内部です。
「ここにお金を掛けたい!」と考える方もいらっしゃると思います。
玄関だけで用事を済ますお客様もいらっしゃるでしょうから、「ここで見栄をはりたい」と思うことは自然なことかと思います。
そして、「玄関が凄い玄関だと中も凄いんだろうな」と感じてもらえると、思っているのではないでしょうか。
そんな方々は玄関を広くすることを希望されます。そして、廊下も広くしたいという話も出てきます。
確かに豪華に見えると思います。そんな中、大きな吹抜けとトップライトがある玄関を作ってお客様を迎えましょうという記事が雑誌で紹介されていました。
そんな玄関をザクっと斬ってみたいと思います。
上記、広い玄関、広い廊下はそれだけでも「贅沢な造りだな」と感じさせます。今回はそこに吹抜けを設けて、更にトップライトまで付けしまうという「縦方向にも伸ばした贅沢な造り」の玄関の話です。
大きな吹抜けとトップライトのある玄関は伸び伸びとした空間と明るさを与えてくれます。
家に入った時に明るい玄関だと、その家が「明るい家」というイメージを持つことが出来ます。そして、天井が吹抜けとなっていることでとても伸びやかなイメージも持つことでしょう。
お客様は、とても気持ち良くその家を訪れることが出来ます。又、建主からすると、「それだけお客様を大切にしていますよ」という気持ちを玄関の造りで示すことができます。
建主のお客様に対する「気遣いが伺える玄関」ということが言えます。
私もそんな玄関に迎えられたらとても気持ちが良いですし、その気持ち良さを必ず、建主にお話するでしょうね。そして、建主は気付いてくれたお客様からの話を聞くことが楽しみになると思います。
自分の家が誇らしく思えるのではないでしょうか。気持ち良さが、グルグル廻ってどんどん大きくなっていくような気がします。
又、建主が外から家に帰って来た時、迎え入れてくれるのが玄関です。
大きな空間で明るく迎え入れてくれたらとても気持ちが良いでしょう。
そんな玄関を造るのも建主の「こだわり」という意味では一つの選択肢だと思います。そして、「自分らしさを選択した」ということも言えると思います。
でも、デメリットありますので、一応お話します。
多くの人は玄関にこだわっても、「靴を脱ぐだけじゃん」と思うのではないでしょうか。
玄関を広くしたり、吹抜けを設けたりすることはあまり使われない部分にお金とスペースを割り当てるということになります。
お客様が多い家ならば、玄関の使用頻度が高いという意味で、無駄が少なくなると思いますが、お客様が少ない家では使用頻度が少なく、自己満足だけということになってしまうと思います。
それと、冬は暖房する必要のない部屋なので寒いです。人がいないのに暖房するのも無駄ですので、難しいですね。
玄関の機能という意味では、靴を脱いで収納することが出来ればよいので、広さはあまり必要ありません。ここに、来客を一時的に招き入れるスペースがあればよいわけです。それ以上の広さは建主が玄関に何も望むかということになると思います。
この辺は建主の考え方一つというところでしょうか。
今回のお話は玄関にお客様を「迎える演出」を必要と考えるか、あまり必要ないと考えるかが大きな分かれ目になると思います。
あなたは玄関に何を望みますか。玄関に何が必要だと思いますか。
●これから家を新築する方へ
来客の少ない家の場合は、玄関にあまりスペースとお金を掛けず、他に割り当てる方が一般的には良いと思います。でも、家に帰った時、気持ち良く家に入りたいからちょっとだけ贅沢しようという考え方も一つです。
「自分らしさ」という意味で自分と玄関の関係をもう一度考えて頂ければと思います。
◇道先 案内人(みちさき あんないと)のお勧めはスペースとお金がゆるせば、吹抜けとトップライトのある玄関は良いと思います。単純に気持ちが良いと思います。お客様に見せるだけではなく、自分が気持ち良いのも大切かと思います。
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